弟たろうちゃんは、得意不得意のでこぼこが大きい、
ギフテッド傾向と9歳で言われました。
得意不得意のでこぼこが大きいので、ギフテッド2Eの特徴があります。
ギフテッド2Eのたろうちゃんの検査結果を振り返りたいと思います。
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ギフテッドとは
ギフテッドは、IQ130以上(平均的な知能がIQ100と言われています)とされて、
人口の約2ー3%に当たります。
クラスには、1人くらいはいることになります。
ギフテッドの定義は、色々で、文化によっても違うようです。
また、IQにも幅があり、
IQ145ー150を「ハイリーギフテッド」
IQ150-160を「プロファウンダリー・ギフテッド」と区別して言うこともあります。
IQの高さによって、お子さんの様子や困りごとも、全然違ってくるでしょうね・・・。
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我が家の場合、突出したIQのハイリ―・ギフテッド(IQ145)や、
プロファウンドリー・ギフテッド(IQ150-160)には当てはまりません。
学年、クラスに数人いる「勉強が得意な子」です。
日本のギフテッドの認知度
私は子どもの心理・発達について(20数年前に!)学びましたが、
ギフテッドについては、知りませんでした!(授業を聞いていなかったかもしれません!!)。
だから、自分の子どもが「ギフテッド傾向」に当てはまるなんて、全然わかりませんでした(T_T)
日本では、ギフテッドの理解・支援が欧米に比べて、遅れています。
知的に高い子がいるけれど、その子たちの発達や成長の様子、困りごとについて理解が進んでいません。
クラスでは「皆と同じように!」「皆と同じペースで!」という同調圧力があります、
十分その能力を伸ばせず、苦しんでいる子もたくさんいると思います・・・。
最近になって、その存在が知られるようになり、言葉も浸透してきた印象があります。
検査・診断を受けるには
ギフテッドかどうか、その子の得意不得意を調べるために、検査を受けます。
大体、WISC(ウィスク)という知能検査を実施します。
WISCーⅣ(ウィスク・フォー)か、WISCーⅤ(ウィスク・ファイブ)です。
子どもの心理・発達を専門とする医療機関で実施されることが多いです。
医療機関以外の福祉・教育機関でもWISCは実施可能ですが、
“困りごと”が起きているときは、医療機関のほうが、できることが多いです。
実施時間は、1時間半程度かかります。たくさんの種類の検査を次々とするので、結構疲れる💦と思います。体調と気持ちを整えて、受けてくださいね。
ポイント!
可能であれば、ギフテッドの子どもに詳しいドクターがいる機関がよりよいと思います。
ドクターのプロフィール等見ることが可能であれば、チェックしてみてください。
子どもの心理発達の医療機関での流れ(我が家の場合)
我が家は、子どもの心理発達専門の医療機関にかかりました。
医療機関にかかったのは別の理由でした。
ムスメちゃんが小学校4年生(プレ思春期!)で、家で大荒れになって、手に負えなくなったためです・・・関連記事⇒ブログ記事:小学校高学年での医療受診
むすめちゃんは、ADHD傾向、ASD傾向と10歳で言われ、ADHDのお薬をもらっていました。
「むすめちゃん、ちょっと凸凹がある気がする、検査を取れるといいな・・・」と言ってみたところ、「じゃあ、検査を取ってみようか」、となりました。
一応、むすめちゃんもギフテッドに入っていて、ぎりぎり全IQ130。ゆるギフテッド?です(別記事で書きますね!)。
たろうちゃんも癇癪がひどくて、様子がおかしかったので、弟もなんとか見てもらいたい!と連れて行ったら、「賢そうな顔してる!」と言われ、「WISCを取ってみよう」とトントン拍子に検査を受けました。
わりと、兄弟そろってギフテッドというケースがあるようです。
ドクターがたろうちゃんの顔立ちを見て、その可能性を感じて、検査の流れになったのだと思います。
ポイント!
知的に問題がないと判断されると、検査を実施しない傾向があります。
学習に問題がないから、知能検査をする理由がないのです。
ただ、ギフテッドの子の中には、実は得意不得意の差が大きく、困っている子がいます。
「得意不得意の差が大きい気がするので、検査を受けたい」希望を伝えてみてください。
幸運なことに、我が家の2人を見てくれたドクターは日本でギフテッドの子どもを診療できる第一人者の方でした。たくさんの著書もあります。
出会いに感謝しています!(^^)!
精神科のおじいちゃん先生に「2人ともギフテッド傾向だから、ギフテッドの問題だね」と、ぽそりと言われて、「ギフテッド?何それ?」(◎_◎;)となりました。
ギフテッド2E型の検査結果!
知能検査(WISC-Ⅳ)の結果を見て、びっくり仰天!
「先生、これ大丈夫でしょうか??(@_@)」と聞いてしまいました。
数年前にとったWISC-Ⅳ、本人の了承のもと載せさせてもらいます。
(旧バージョンにあたるWISC-Ⅳは、項目がWISC-Ⅴより1つ少ないです。WISC-Ⅴは知覚推理がより詳しくなっています)
「言語理解:言葉で理解したり、表現する能力」(IQ137)
「視覚推理:目で見た情報を処理する能力」(IQ129)で高い、
その一方、
「ワーキングメモリー:聞いた内容を記憶して、頭の中で操作する」(IQ76)、
「処理速度:目や手を使って素早く作業する」(IQ88)の能力は平均以下!
これは、普通クラスでやっていくのが苦しいレベルです!!!
高い所と低い所の差が、IQで「61」もある!
正直、自分もWISCを時々取るのですが、「見たことない!」でした。
この状態は、車にたとえると、
とってもよい性能のエンジンを持っている(理解力は高い)のに、
タイヤがやけに小さい(出力、アウトプットする力がない)。
なんということでしょう!
性能の良いエンジンをふかしても、
タイヤがやっけに小さいから、全然進まん・・・💦
まわりからみると、ただの遅い車です。
性能が良いエンジンなんて、気が付きません!
つまり、たろうちゃんは、理解力が高いことを見過ごされてきたのです!
ワーキングメモリ、処理速度が低いと起こりやすい問題
①WISCの処理速度が低い、ワーキングメモリが低いと、
字を書くことが苦手になりやすいです。
●ノートをうつしきれない●予定帳を書けない●書き取りに苦労する
黒板の字を見て、覚えて(ワーキングメモリ)、書く(処理速度)が難しくなります。不器用で字が整わないお子さんも多いです。
②ワーキングメモリが低いと、
●すぐに気が散る、
●忘れる(忘れ物、何かをしていると次に何をするか忘れる・・・)
●先の見通しが持てない
●その場の気分で行動するなどの問題が起きがちです。
③処理速度が低いと、
●同学年のスピードについていけない。学年が1、2個下の子の子のスピードに合う感じになる。
●身支度、やること、すべてに時間がかかる。
●不器用で、協調運動が苦手(なわとび、ブランコに乗ることが普通にできませんでした)
という問題が起きがちです。
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たろうちゃんは、5歳ぐらいから癇癪がひどくなって、
気持ちの落ち込みが大きく、
特に低学年で苦労しました・・・(またそのこともブログに書いていきますね)。
同じギフテッド(傾向)でも、発達の様子も、困り事も、全然違います。
また、もっと知的に高いギフテッドの困り事は、別次元だろうとも思います。
こんな子が身近にいるよと、理解が深まって、支援につながればよいです。
知的に高いことが、逆にハンデキャップになることがある、
生きにくかったり、困り事につながる、支援を必要としているよ、と伝えたいです。
ここはな。