弟たろうちゃんは、
得意・不得意のでこぼこが大きい、
ギフテッド傾向と9歳で言われました。
得意・不得意のでこぼこが大きいので、
ギフテッド2Eの特徴があります。
ギフテッド2Eの検査結果を振り返ります。
ギフテッド2E型の検査結果
知能検査の結果を見て、びっくり!
「先生、これ大丈夫でしょうか??(@_@)」
と聞いてしまいました。
数年前にとったWISC-Ⅳ、
本人の承のもとのせます。
(現在はWISC‐Ⅴ。旧バージョンのWISC-Ⅳです)

「言語理解:言葉で理解、表現する能力」
⇒(IQ137)
「視覚推理:目で見た情報を処理する能力」
⇒(IQ129)
この2項目は非常に高い。
その一方、
「ワーキングメモリー:
聞いた内容を記憶して、頭の中で操作する」
⇒(IQ76)、
「処理速度:目や手を使って素早く作業する」
⇒(IQ88)
こちら2項目の能力は平均以下!
普通クラスが苦しいレベルです!
高いところと、低いところの差が、
IQで「61」ある!
正直、自分も知能検査を取るのですが、
「見たことない!」グラフです。

結果を車にたとえると・・・
この結果の状態は、車にたとえると、
とってもよい性能のエンジンなのに、
タイヤがやけに小さい。
⇒理解力は高いのに、
出力、アウトプットする力がなく、
力が出せない(T_T)。
なんということでしょう!
性能の良いエンジンをふかしても、
タイヤがやけに小さいから、
全然進まない・・・💦
まわりからみると、ただの遅い車です。
性能が良いエンジンなんて、
気が付きません!
たろうちゃんは、理解力が高いことを見過ごされてきたのです。
(じっさい、発達障害、知的障害をうたがわれました💦)
このような例は、
学校でたくさんあると思います。
理解力はあるけれど、
その力を十分出し切れない子は
思ったより、たくさんいます。
検査結果から
タロウちゃんのように、
ワーキングメモリー、処理速度が低い傾向は、
発達障害の子によくみられます。
(とくにADHD傾向のお子さん)
簡単に、どのような状態かを説明します(*^-^*)
ワーキングメモリーとは
頭の中で情報を保存、操作する力。
つまり、記憶する力・考える力・計算する力・先を予想する力です。
ワーキングメモリーが弱いと起こること
●聞いた内容を覚えておくことが苦手
●注意を集中力をたもつことが難しい
●先のことを考え、計画的に行動することが苦手
⇒学習や、生活面で困りごとがあります。
<こんなことが起きやすい>
・聞き間違いがある
・聞いたことをすぐに忘れる
・ちょっとした雑音で注意がそれる
・ひらがなや、カタカナ、漢字が覚えにくい
・漢字でちょっとした間違いがある
・暗算が苦手
処理速度とは
情報を処理する力
・計算がはやい、ミスが少ない、
・文字をはやく、正確に書きうつす、
事務的な処理の早さ、正確さにかかわる能力です。
処理速度が弱いと起こること
●すばやく処理することが苦手
●目で見たことを覚えることが苦手
●形を正確にとらえることが苦手
<こんなことが起きやすい>
・書くのが遅い
・文字をうつすことが難しい
・よく似た形の漢字・記号をまちがえる
・姿勢、えんぴつなどの使い方がぎこちない
・音読が遅い
・計算が遅い
・たくさんの量がこなせない
⇒学校では、ノートをたくさんとり、
友達のペースについていく必要があります。
疲れが出やすくなります。
ギフテッド2Eのこまりごと
得意・不得意のあるギフテッド2Eのタロウちゃん、
実際には、こんな状態でした。
書くことが苦手
・予定帳を書けないで帰る
・書き取りに苦労する
・書くことに時間がかかり、疲れ切る
・書くことをとても嫌がる
黒板の字や、書き取り見本を見て、
覚えて(ワーキングメモリ)、
書く(処理速度)
が難しいです。
不器用で字が整わないです。
一生懸命やっても、うまくいかず、イライラします。
みんなのペースについていけない
・同学年のペースについていけない
学年が1-2学年下の子と、合う感じ。
・支度や、やることに時間がかかる
・不器用で失敗が多い
(水、ご飯をこぼす、落とす、ボタンがかけられない・・・)
・協調する運動が苦手
(ブランコ、なわとびが苦手)
発達障害?知的障害?をうたがわれる
特に低学年のときに、
うまくいかないことがたくさんありました。
周りとの差も感じやすかったです。
小学校1年生の夏休み前、
「みんなについていくのが、難しいかな」
と担任の先生に言われました(T_T)。
担任の先生は、様子を見るうち、
「理解力はあります、大丈夫。
学校の勉強で、わからないことはないです。」
と言ってくれました(*^-^*)。
ただ、皆のペースについていけない。
授業内にやりきれないことが多かったです。
「死んだほうがましだ!」と繰り返し言う
書くことがつらい、
同級生についていくのが大変
不器用で時間がかかる、
すぐミスする・・・
本人は、ストレスを強く感じていました。
「こんなこともできないなら、
死んだほうがましだ!」
と繰り返し言っていました(T_T)。
ギフテッドのこどもは、
完璧主義です。
出来ていることよりも、
出来ていないことに注目して、評価する傾向もあります。
発達にでこぼこがあり、
うまくいかないギフテッドにとっては、
本当に苦しい。
<苦しさの理由>
・自分が出来ていないこと、
・皆より遅れていること、
・頭の中で考えることと、 実際に出来ることに差があること
敏感に感じて、よく理解できてしまう⇒苦しいです。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
知的に高いことが、
ハンデキャップになることがあります。
得意・不得意の差があり、
力を発揮できない子がいます。
まわりに気がつかれず、
生きにくさを感じている子がいます。
と伝えたいです。

子どもの心理発達の医療機関での流れ(我が家の場合)
我が家は、子どもの心理発達専門の医療機関にかかりました。
医療機関にかかったのは別の理由でした。
ムスメちゃんが小学校4年生(プレ思春期!)で、家で大荒れになって、手に負えなくなったためです・・・関連記事⇒ブログ記事:小学校高学年での医療受診
むすめちゃんは、ADHD傾向、ASD傾向と10歳で言われ、ADHDのお薬をもらっていました。
「むすめちゃん、ちょっと凸凹がある気がする、検査を取れるといいな・・・」と言ってみたところ、
「じゃあ、検査を取ってみようか」、となりました。
一応、むすめちゃんもギフテッドに入っていて、ぎりぎり全IQ130。ゆるギフテッド?です(別記事で書きますね!)。
たろうちゃんも癇癪がひどくて、様子がおかしかったので、弟もなんとか見てもらいたい!と連れて行ったら、「賢そうな顔してる!」と言われ、「WISCを取ってみよう」とトントン拍子に検査を受けました。
わりと、兄弟そろってギフテッドというケースがあるようです。
ドクターがたろうちゃんの顔立ちを見て、その可能性を感じて、検査の流れになったのだと思います。

ポイント!
知的に問題がないと判断されると、検査を実施しない傾向があります。
学習に問題がないから、知能検査をする理由がないのです。
ただ、ギフテッドの子の中には、実は得意不得意の差が大きく、困っている子がいます。
「得意不得意の差が大きい気がするので、検査を受けたい」希望を伝えてみてください。
幸運なことに、我が家の2人を見てくれたドクターは日本でギフテッドの子どもを診療できる方でした。
出会いに感謝しています!(^^)!
ここはな。